先週のこと。
長女が来年度から使う裁縫セットの注文書が学校から来たのです。
それが届いたので、部屋で開けてみて、三姉妹たちで集まっていいねぇ、私も裁縫セット欲しいよ、なんて話して、アンちゃんとニコちゃんは部屋を出ていき、ミイちゃんだけが残って家の裁縫箱の中から針と糸を出して、何やらチクチク始めました。
ハサミと針には気を付けてねと言って私も部屋を出て、ちょっと後に様子を見に行くとミイちゃんは一人でまだ何かを縫いながら、泣いていたのでした。
びっくりして、どこか怪我がないか聞いたけど、どこもない、本当は針で指を刺したのかなと聞いても、違うと言います。
持っていた布切れと針をしまってもらって、どうしたのか教えてくれないかと聞くと、ミイちゃんはわあわあ泣き始めてしまいました。
泣きながらやっと絞り出すように「自分がね、バカだって」と言いました。
アンちゃんかニコちゃんにそう言われたの?と聞いても、首を振るだけ。幼稚園の誰かかな?と聞いても違うようです。もしかして先生か?と思ったけどそんなはずもなく。
ちくちく縫ってたのが上手にできなかったから?と聞いてみても違う。
すると小さな声でポツリと、誰かに言われたんじゃなくて、自分でそう思ったのだと教えてくれました。
どうしてそんな風に思ったのか聞いてみると、まずその日トイレに入っていると同じクラスのある男の子が「トイレの花子さんいますか?」と大きな声で叫んできたそうです。幼稚園のトイレは男女同じスペースになってます。
それでミイちゃんが出てくると、「あ、花子さんだ~」と言って追いかけてきたとのこと。
それでどうしてミイちゃんが自分のことをバカだと思わなきゃいけないのかと聞いてみると、「言われてすごく嫌だったのに、何も言い返せなかったから」と答えました。
そういう嫌なことをしてくる人への対応って、私も苦手。その場では何も言えなくて、あとになって「ああ言えば良かったのに」って悶々と悔しい思いをするばかり。でもその場で上手い返しが言えたとしても相手を同じように傷つけて何が楽しいのかって思ってしまうし、結局こっちが一方的に嫌な思いをするだけなんだよね。しかもそういうことをしてくる人は、やり返してくるような人にはしない。
お母さんも言い返せないし、きっとアンちゃんやニコちゃんも同じだよ、って言ったら、アンちゃんもニコちゃんも「私も!ガーンってなっちゃって何にも言えなくなっちゃうんだよ」って言ってくれて、「だから、そんなこと言ったらここにいるみんなバカってことになっちゃうので、そう思うのはやめよう」ってことになりました。
ミイちゃんは相手を責めることなく、自分の不甲斐なさに泣いたのでした。どういう風に言ってあげたら良かったのかなぁと色々と考えてしまいました。