deuxpoints’s diary

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ふるさと納税で住民税や所得税はどうなる?確定申告して分かったこと

 

 

ふるさと納税の仕組み、分かりますか?

ふるさと納税がお得ですよっていう話、こんな特典がもらえますよっていう話はテレビや新聞、雑誌、ネットの記事でもよく見かけますよね。

 

始まった当時から話題にはなっていて、お得だということも聞いてはいたんですが、どうも仕組みがよく分からなくて始める気にはならなかったのです。

一応ね、新聞や雑誌のふるさと納税特集や、国税局やふるさと納税のサイトを見てみたりしたんですが、どうもよく分からない。


www.soumu.go.jp

 

大体この総務省のと同じ説明がどんな記事にも書いてあるんですが、2000円の自己負担?どういうこと?と全然ピンと来なかった。

でも夫の会社の同僚がやっていて「絶対やった方がいい」と言われ、「じゃあ、やってみるか」という感じで2014年から見切り発車的に始めてみました。

 

ふるさと納税関係では初めての確定申告を済ませ、住民税の通知をもらって、やっと「こういうことだったのか」って分かった気がします。

 

確定申告がいるんでしょ?何となく面倒くさそう。

お礼の品がもらえる?そんなうまい話ってある?何だか怪しい。

実質負担がなくなるってどういうこと?所得税や住民税が戻ってくるの?

 

お得なのは分かったけど、制度がよく分からなくて、始めるのが不安。

そう思ってまだ始めてない人にも、ふるさと納税始めてみようかな、と思ってもらえるといいなと思います。

 

ふるさと納税した分の2000円以上の部分には所得税がかからなくなる!

まず、年収500万の、給与所得者を想定します。

この人が5万円ふるさと納税した場合、しなかった場合と比べて所得税がどうなるのか見ていきましょう。

年収500万円、配偶者がいる人の場合、こんな感じの源泉徴収がされています。

 

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所得税は収入が500万円なら500万円全てを対象にかかるのではなく、一定の計算式で収入から「所得」が計算され、そこからさらに社会保険料を払った分、生命保険料や地震保険料を払った分などが引かれ、引かれた額に税率をかけて決まります。

この場合は、346万円が「所得」で、更に「所得控除の額の合計額」 を引いた額に所得税がかかります。

 

所得控除にはいろんな種類があり、医療費の場合は10万円を超えた部分は所得からひかれることになります。

沢山医療費がかかったら、10万円を超えた部分には所得税かけないで減らしてあげましょうってことですね。

 

ふるさと納税や災害への寄付などの場合は、2000円以上の部分が所得から引かれます。

ふるさと納税した5万円のうち、4万8000円には所得税がかからなくなり、その部分にかかっていた所得税4896円は源泉徴収で徴収されてるため、確定申告をすると後日口座に振り込まれます。

 

ちなみに昨年私は3月10日ごろ確定申告書を提出し、3月18日に還付金振込み通知書が届き、3月27日には口座に振り込まれていました。

結構仕事が早い印象でした。

 

確定申告書はどうなる?年収500万円の給与所得者がふるさと納税した場合

会社勤めの場合は、「年末調整」できちんとした税金が引かれてるので、確定申告をする必要はありませんが、確定申告書を書くとこんな感じになります。

 

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源泉徴収されているので、還付金も、追加の納入も必要ないです。

 

ふるさと納税を5万円分した場合、確定申告書がどうなるか見てみましょう。

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 「所得から差し引かれる金額」の⑯寄付金控除の欄に5万円から2000円を引いた48000が記入されています。

「税金の計算」の㉖課税される所得金額が、先ほどより減り、㊽還付される税金4896円が計上されています。 

 

 確定申告は本人じゃなくてもOK!土日開庁もあるし、郵送でも!

平日働いている人には、確定申告が面倒かもしれませんが、時期になれば土日に税務署や役場の開庁日が設定されている自治体がほとんどだと思います。

申告書も役場や税務署でもらえますし、おうちにプリンターがあれば、国税庁の申告書作成コーナーから印刷したものでも大丈夫。

 

提出に行くのは本人じゃなくてもよくて、私は夫の名義の申告書を提出しに行きましたが、身分証を求められることも特にありません。時間がとれるご家族などに頼んでも構わないのだと思います。

 

e-taxという電子送信や、郵送もできるそうです。

 

www.nta.go.jp

住民税はどうやって還付される? 

 次に、住民税を見てみましょう。

 住民税は5月ごろ通知が来ます。

前年の所得を元に、次の年の6月から翌年5月までに支払う住民税の額が決まるのです。

確定申告をすると、この人は5万円ふるさと納税をしましたよという情報が、自治体にも知らされることになります。

 

私は所得税と同じように、住民税もふるさと納税した分に税金がかからなくなるの?と思っていたんですが、そういうわけじゃないんですよ。

 

5万円払ったうち、48000円にかかっていた所得税が4896円は、還付金として戻ってくるのですが、48000円から4896円を引いた残りの分は、「他の自治体にふるさと納税として払ったんだけど、それ、住民税払ったことにしておいてあげるわ」ってことで、自分が払うべき住民税に充当されるんです。

ふるさと納税は住民税の前払いみたいな感じなのかも?

住民税は市町村と都道府県の分を合計して、10%の税率になっています。

所得税と住民税では所得から差し引かれる「控除」の金額が変わっているのですが、先ほどの場合は課税所得が約200万円でした。

その10%の約20万円を住民税として6月から12カ月かけてとして払うことになります。

ふるさと納税を5万円した場合は、5万円から2000円と、所得税の還付金4896円を引いた約43200円が本来の住民税額20万円から引かれて、それを12カ月で割った分を6月から来年5月まで払っていくということになります。

住民税払ったことになるけど還付には限度がある

ふるさと納税をすれば、特典がもらえるということはご存知だと思いますが、限度額に注意!というのも同時に言われていますよね。

 ふるさと納税をすると、本来住んでいる自治体に支払われる住民税は少なくなります。ふるさと納税した分の一部は、住民税から還付する制度なので、還付される金額に限度を無くすと住んでいる自治体へ払う税金が無くなってしまいます。

 

限度額は総務省のサイトに簡単な表と、計算ができるエクセルシートが載っているので参考にしてみてください。家族構成によって限度額が変わってきます。

例えば年収500万円の場合は、扶養家族がいなければ67000円まで、収入のない配偶者がいる場合59000円までは制度をフル活用して、2000円多く払うだけで自治体から特典がもらえたり、好きな自治体に、使い道を指定して納税することが出来ます。

 

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勿論純粋な寄付として還付が受けられなくてもいい方もいるので、住民税還付の限度を超えてふるさと納税をしても構いませんし、「自分の住んでいる自治体に入る税金が減るのは困る」という方はふるさと納税をしないという選択肢もあるだろうなと思います。

ふるさと納税が無ければもっと住民税が入るはずだったのにと不満のある自治体があったり、魅力ある特典を用意できるかどうか競争になっているとの議論もあり、今後この制度がどうなっていくのかはよく分かりません。

 

とにかく今のところは、限度額だけ調べて、とにかくやってみて損はない!といえる制度だと思っています。

 

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